花の器

百万の花弁を持つ花の器

それはこれから育てるものでも

今からつくるものでもなく

わたしの中にあった

そこでずっと花開いていた

 

わかっていたのかもしれない

ただそこにあるのを見るのは

とても怖いことで

大まかではあるが

自分の進む方向が決まっているということだから

そこに不自由さを感じて

ないものにしていたのだろう

 

みんなだれもが

自分の人生は自分で決めたい

そのはずだけれど

どこかどうあがいてもどうにもならない

領域があるのかもしれない

 

2015 5.21