ぎりぎりのところで

ぎりぎりのところで

生きている人がいる

電話の向こう

私の感情を逆なでるようにして

何とか情報を引き出そうと

せせら笑う

 

わたしはなぜか

怒りの感情すら怒らず

ただ可哀そうに思った

 

そんなぎりぎりのところで

生きないといけなのかい?

愛する人はいないのかい?

愛されているという確かな感じもないのかい?

忘れているだけじゃないのかい?

 

心の中で抱きしめてみる

ぎりぎりのぎりぎりラインを

1ミリでもこちら側に引き寄せてみる

 

多分一生会わない人

どうでもいい人

それでもその人に

愛みたいのをかけてみる

 

そんなことをしても

何も変わらないかもしれないが

 

なぜか涙が出る

私の中の何かが癒される

 

11.18